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<積木の基本はケルンブロック>“子どもは本来図形好き”=やってみよう!!色んな三角づくり
先週は導入活動でケルンブロックを立方体4個、直角二等辺三角柱8個に組み替えて写真のようにいろんな三角をつくって遊びました。年齢の大きな子達は4つの大きさが違う三角形(ネズミさんのお家、ネコ、犬、ゾウさんに例えると喜びます。)、全部の積木で一つの三角形(みんなが入れるお家)、4つの同じ大きさの三角、二つの同じ大きさの三角、全部できた人は、全部をつかって正方形・・・・と問題形式にして遊びました。「次は何?もっと問題出して!」とたいていの子ども達がはまっていました。卓上で遊べるケルンブロックが望ましいですが、45ミリの積木でも同じことが出来ますので、是非、お家でやってみてください。アトリエの子達のこういう姿をしていると子どもは本来図形が好きなんだなあと思わされます。(興味を示していないときは、見立て遊びで楽しんでくださいね。)

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<8個の三角> “よく遊びます”
その後で、加古川プレイルームから始まり大ヒットしている三角を8個つなげた積木で遊びました。動きが面白く色んな形が出来て大抵の子はハマりますね。アトリエで税込2,750円(表付き)で販売していますので、欲しい方は藤本先生までお伝えください。親子クラスは8個の三角で遊んでから、8個の三角を着色してオリジナルをつくりました。

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<山脈づくりとビーズの川>
幼小クラスはみんなで山脈をつくったのですが、面白かったのは、大抵の子ども達が立方体だけで積むのを好んだこと。ピッタリとはまる感覚が心地良いのでしょうか。最後にこどろきをだしているのですが、立方体だけで積みたそうでした。止めなければそのまま積めるところまで立方体を積んだのではないかと思います。この積み方は倒れる時に板になって倒れてくると危険なので、その後にビーズ遊びをさせてあげたかったこともあり、あまり高くはしませんでしたが、それでも大迫力の積木山脈に仕上がりましたね。もしこれがはじめからいろんな形の積木だったり、こどろきだったりしたら、ここまで積み続けていないかもしれません。確かに立方体だけの方が、側面の仕上がりも美しく、一致感もあるのですが、どの年齢の子たちも立方体を好んだのは、それだけの理由ではない気もします。きっと、そこに何かつかみとるものがあるからなのでしょうね。そして子ども達が選んだ世界こそが正解なのだと思います。

<積木は原数学活動> 数学の定理
園や施設などの積木遊びで積木をアトリエから持っていく場合、どのくらいいるかの量は計算してわりだします。例えば円筒づくりの時は子どもが20人なら、直径2メートルくらいあれば入れるので単純に200×3=600で円周をだして、それを立方体の45ミリに隙間の10ミリを足して5,5cmにして600を5,5で割って109。で1段に必要な積木の数は約109、それが10段として全部で1090個。そしてそれを一箱分の64で割って17箱必要。という感じで計算しています。今回の山脈づくりの時は三角数の和の公式を使って計算しています。山脈づくりは量の保存の法則も直観させられます。そういうことを考えている時、積木遊びと数学の定理の関係性を感じます。
このところよくSTAMA教育という言葉を聞くのでハッシュタグに使っていますが(笑)、アトリエはそもそもSTAMAなので、あえて言葉にするとなんだかなあという気もしますね。STEMA教育は付け焼刃で出来る教育ではないように思います。そもそも子どもが好んで遊びにしてきたことは、数学的であったり科学的であったりするものが多いです。要は、よく遊びましょうということだと思います。ただ、深めていける要素のないものは子ども達も飽きてしまうので、思考を深めていける本物の環境を丁寧に整理して用意するのは大人の役割であり、それが出来るようになる為には、それなりの実践と学びが必要であることを子ども達との日々に感じています。時代の流れに右往左往せずに、教育の芯をしっかり持って焦らず迷わず子ども達を見守ってゆきましょうね。

暑い日が続きます。熱中症等、体調にはくれぐれも気を付けて楽しい夏を過ごしましょう。

2021年7月③ アトリエ講師 星野由香