先週は久しぶりに会った子ども達が、とても大きくなっていて驚きました。とくに2歳前後の子ども達の成長が著しく、言葉は急に出るようになり、以前に増して好奇心が旺盛になり、目に見えて集中する時間が長くなり、もしこの子達が大人のように話せたら、「私達、今、とっても忙しいのよ。邪魔しないで好きなようにさせてくれないかしら」って言っているようでした。幸い、アトリエのお母さん達は子ども達の子の気持ちをわかってくれる方なので、アトリエの子達は幸せですね。

前回の活動では、球をテーマに線材で球体を構成しました。(アトリエの活動はフレーベルの恩物に従い、形をテーマに球→円柱→四角柱→三角柱→点線面の順に年間カリキュラムが組まれています。)はじめに、親子は絵本“いろいろおんせん”、幼小は“だれのたまごかな”を読んでから、カラードフォルムの帯にドットシールを貼って、ホッチキスでとめて、円にしてから練習で球体づくりをしました。ホッチキスは家でよくつかっている子は、年齢に関係なく使い方が慣れていて、つまった芯を自分でだしてから、やり直している年少さんにはびっくりです。それから、クラフトバンドに着色してから、円にして、組み合わせながら球体にまとめていきました。
久しぶりのアトリエだったこともあると思いますが、“線が円になり、それを組み合わせて、その重なり合いで球体がつくられていく”という活動内容が新鮮だったようで、みんな、いつもに増して集中していました。それとコロナ対策ではあるのですが、一人ひとりの空間があり、しきりで囲われていることが、集中しやすい環境を整えているということもあったようです。普段、周りが気になる子も落ち着けたようで、一人ひとりの子どもにあった環境を用意することの大切さをあらためて感じました。

お母さん達から「なぜ、色のついている方を内側にするのですか?」という質問がありましたが、それは、子ども達にすべての形に点・線・面があることを直観してもらう為です。四角柱だと点と点が線になり、線で面が構成されて、立体になるということが、一目瞭然でわかりますが、球にはそれが見えません。でもあるんです。こういう話しをするとき、和久先生がいつも口ずさむ「見えぬけれどあるんだよ。見えぬものでもあるんだよ。」金子みすゞの“星とたんぽぽ”がうかんできます。“見えない”から“ない”ということではないんですよね。なので、線の重なり合いが球を構成していることを、見えやすくするために、色を中にして、白い方を外にしました。不思議だったのは、子ども達がそれを自然と受け入れたことです。せっかく色を塗ったのに、それを内側にするって普通だと違和感がありますよね?
でも殆どの子ども達が何も言っていなかったので、子ども達にとっては自然だったのかもしれません。

今週は石こうでわごむとビーズのレリーフをつくります。楽しみにお待ちくださいね。

※活動内容の説明は活動終了10分前くらいに致しますので、その時間にお集り下さい。
※大きめの作品袋をご用意くださいね。
※タオルをご持参頂きます様、お願い致します。

2021年4月②アトリエ講師 星野由香