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先週の船も、先々週の石こうの昆虫も素晴らしい作品ができましたね。どちらも作業過程が多く、大人がするとしても大変。創造力云々以前に体力と根気が必要なカリキュラムでした。その中で、創作へのモチベーションを保ち続けていられる子ども達にほとほと感心しました。集中してものごとに向かう姿は、大人も子どもも関係なくみとれるほどかっこいいです。
昆虫ははじめに石こうを固めてリキテックスで着色し、ベニヤを貼り合わせて昆虫の形をつくり、全面にボンドと粘土を敷き詰めてから、はじめにつくった石こうを割ってモザイクにしてはりつけて完成です。

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船づくりも、木っ端を組み立て、ボンドで貼って、白ペンキで下地、それから着色をしていますから、大変な労力がかかっています。出来上がりだけ見ると、まだ白いところが残っているって思う方もいるかもしれませんが、平面ならすぐ塗れるけれど、凹凸だらけの立体物を塗るのは、やってみて初めて分かる大変さ。子ども達は皆、限界を一回超えてがんばっていました(笑)。

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いくら作るのが好きな子でも、最後はへとへとでしたが、美しい作品の出来栄えに、終わってからの子ども達の表情が違っていました。すごい作品ができた時の達成感はやはり違うんだなあと思い、そのことを藤本先生に話すと、「それもあるけれど、集中できたから満足できたのだと思います。今回、皆、すごいがんばるんですよ。」という言葉がかえってきて,“それ!その通り!!”と思いました。子ども達は集中した後、体の中から何かが抜けたみたいに清々しい表情になります。心底集中して無我夢中になって、やり遂げた時の子ども達は、作品の評価をあまり気にしません。「見て!!」とあまり言わなくなります。自分の表現したいことを思いっきりできた喜びのほうが大きいのでしょうね。そういう体験を子ども時代にたくさんさせてあげたいと思いました。

夏アトリエも残すところ後一回になりました。今年も岡山・京都・徳島・大阪と遠方からもたくさんの方にお越し頂き、子ども達との出会いを頂いて感謝いたしております。また是非、アトリエで新しい子ども達の姿を発見しに来てください。

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※8月28日から1週間、金沢の21世紀美術館でピカソクラスの壁画を展示します。インスタグラムでも報告しますので見てくださいね。(フォローお願いします。)

2018年8月③アトリエ講師 星野由香