もう三月、2015年度最後の月となりました。先日、これから1年生になるお子さんのお母さんと「もう学校に着いて行きたくなるくらい心配ですね。」と話していました。
「大丈夫ですよ。」と言ってあげられるといいんですが、小さい時から見ている子は、目に浮かんでしまうんです。こんな感じだろうっていう学校での姿が(笑)。
多分、お母さん達と同じようなことを心配しています。ただ、入学当時は色々あるけれど、私達が思っているよりも子ども達はずっと逞しく、大抵のアトリエの子ども達は、紆余曲折を乗り越えて客観的思考が出来る3年生を越したくらいから、“大丈夫”になっていくものなのだと彼らの成長が教えてくれました。
だからやっぱり「大丈夫ですよ。」ですね。安心していて下さい。余程のことがない限り、親が深刻になりすぎないことも大切だと思います。

そんな1年生に、また希望よりも不安が大きいお母さん達におススメなのが、昨年も紹介した、“こぶたのピクルス”。これは、殆どの子が大変、気に入りました。
それと、今、映画にもなっている“クマのパディントン”。とっても真面目で礼儀正しいのですが、そんなつもりはないのにいつも大騒動を巻き起こしてしまうパディントン。そんなパディントンを優しく、愛情いっぱいに無条件に迎える人間の家族の存在。どんな自分であっても、迎えてくれる家族がいる、帰る場所・自分の居場所があるということで、どんなにか子どもの心は救われるだろうと思います。
「児童文学は、子ども達の心の居場所であり、時には現実から引き離してくれる場所であり、自分を応援してくれる存在でもあります。高学年になると、余程の本好きでないと、なかなか親のすすめた本を読んでくれなくなってきます。
1.2年生のこの時期に、今だからこそ読んで欲しい児童文学の名作に出会わせてあげて下さい。

小学生活がはじまったら是非、読んで欲しいのが、“1年1組シリーズ”。これに出会ったかそうでなかったかで、小学生活の6年間が変わると言っても過言ではありません。1年生のうちに読んであげて下さい。幼稚園からガラッと変わる子ども集団に戸惑う子どもの心を支えてくれます。
学校生活に慣れてきたけど、人間関係が複雑になってゆく2.3.4年生には、“かんぱいシリーズ”。私達にもこんな体験があったなあというお話がたくさんでてきます。
また、そんな時、親がどういう対応をすればよいのか、素敵な大人達が教えてくれます。
5.6年生には、“12歳の伝説”。これには、今の小学生達が抱えている現状を私も教えられました。もと教師であり、児童文学の大御所でもある、宮川ひろさん、後藤竜二さんは、時代を超えて子どもの心をとらえています。
まだ、お子さんが小さいお母さん達も、子どもの世界を知るためにも、子育ての学びとしても読まれることをおすすめします。本との出会いは、きっかけを逃すと一生出会えなくなる時もあります。是非、この機会に読んでみて下さい。
3月 (1)造形活動 (2)積み木 (3)石こう造形
先週の絵本「くろねこさん しろねこさん」「文房具のやすみじかん」(受けましたよ!)
2016.3.(1)アトリエ講師 星野 由香