新年、あけましておめでとうございます。今年はスケジュールの調整で12月から長いお休みとなってしまい、子ども達に会えるのが本当に楽しみです。子ども達からもたくさんの年賀状を頂き、ありがとうございました。「アトリエは熱を出しても休みたくないです。」「6年生まで通うよ。」と書いて送ってくれた小学生達の言葉には、胸があつくなりました。子ども達のその心に応えられるように、今年もスタッフ一同全力で努力してまいります。本年もよろしくお願い致します。
-積木と絵本と子ども達― 赤ちゃん学の科学的立証
このお正月は、つなぐに掲載されていた純大くんの子育て日記を読み返し、乳児期の発達と成長について再考してみました。とりわけ0~6ヶ月までの成長が、衝撃的で、この時期の赤ちゃんの生活がこれ程までに感動に満ち溢れ、生き生きとした表情を見せ、発見する喜びに積極的な態度を見せることに驚きました。ぼんやりしている時間など一瞬もなかったように思います。そんな時に本屋さんへ行くとリアルタイムに読みたい本と出合うもので、新潮文庫から出版されている「ここまできた新常識“赤ちゃん学って知ってますか?”」という本を見つけ、並行して読んでみました。そこには、アトリエ通信でもお伝えしたことのある赤ちゃん学会の小西教授やIQ・EQならぬPQの発見を世界にむけて発表した澤口教授、和久先生と対談本を出した汐見教授、「0歳児が言語を獲得する時」などの名著を残した正高教授など、一流の教授陣と、世界の研究室から届いた最先端の乳児の研究がわかりやすく報告されていました。
アトリエでも注文できるようにしようと思いますが、母親なら誰もが興味のある題材で、例えば、赤ちゃんの言語獲得のメカニズム(絵本をくり返し読んで)、外国語学習はいつから、テレビによる脳の発達への影響、母乳の大切さなど、あらゆる分野での研究が科学的立証をもとに書かれています。読んでいくうちに、真理先生の子育て日記の記録は、学者の目で書かれているか、母親の目で書かれているかの違いであり、内容はこの本と同じことがたくさん書かれていることに驚愕しました。
真理先生の子育て日記は、和久洋三の童具・哲学・アトリエの教育・山下先生の絵本子育ての実践の記録です。それはそのまま今日の科学的立証に裏づけされた世界最先端の研究結果と同じことがたくさんありました。アトリエのお母さん達もこの本を読まれたら、和久先生や山下先生がいつも言っていること、アトリエ通信で伝えていることと、同じことが書かれていることにびっくりされると思います。脳科学の研究がこれ程進み、赤ちゃんの教育への関心が高まったのは、ここ10年くらいのことですから、和久先生や山下先生が今の教育を確立された時には、科学的な立証はなかったはずです。それなのにすでに最先端の研究と同じことをもう随分前から確信し、お父さん・お母さん達に伝え続けていた和久先生や山下先生は本当にすごいと思いました。
山下先生は「まず心を育てないと何もはじまらない」とよく言っています。心や思いや愛という言葉は抽象的で理解しにくく、それよりも「これをすればIQが○○になる」とか「これをすればバイリンガルになる」とか、目に見える形を提示した方がわかりやすいのかもしれませんが、この本を読んでいると、どんな教育も、心が通い、愛がなければ成立してゆかないということは、科学的に基づいても立証されているようです。私もしばしば、アトリエの子ども達を見ていて、人間の思いとうのは、これ程までに能力を左右するものなのかと感じる体験を何度もしてきました。その度に、“自分を信じる心”自信をもつことは、自己肯定感につながり、それがあるかないかでは子どもの心に育ってゆくものが随分、違うものになってゆくことを感じさせられます。そしてそれを育てる源は愛情に他なりません。私は、一人でも多くの子ども達に豊かな子ども時代を過ごさせてあげたいと願いますが、私達の力不足もあり、この共育に出会える子ども達はほんのわずか。子どもの成長の場として、アトリエを選んで下さったお母さん達に感謝の思いと共にこの出会いを本物にしてゆきたいと思いました。
初期ローマ帝国に生きたユリアヌスは、哲学・文学の世界に親しみ、想像の世界で遊ぶことを知っていたおかげで、幽閉生活の中でも精神を傷つけずに生きることができました。(塩見七生著 ローマ人の物語より)。アメリカンインディアンは、大地の声を聞き、祖先の魂を信じ、豊かな心をもって生きたからこそ、虐げられた過酷な運命さえ、彼らから人間の誇りを奪うことはできなかったのです。(リトルトリーより)
今、この時代、これからの時代に私達が子ども達に伝えなければいけないことは、人間として生きる力、人間としての誇り、“自己肯定感”だと思います。何がなくとも、それだけは、どんな時代でも心豊かに生きてゆく為に、“本物の力”を身につけてあげたいと思います。親の心はそのまま子に伝わります。親の確信と信頼を子どもは感じとります。是非、この教育に確信をもって下さい。そして、今年も子ども達の心を見守り、親も子も講師も、共に育ってゆきましょう。
本年もよろしくお願い致します。
2011.1.(1) アトリエ講師 星野 由香
-積木と絵本と子ども達― 赤ちゃん学の科学的立証
このお正月は、つなぐに掲載されていた純大くんの子育て日記を読み返し、乳児期の発達と成長について再考してみました。とりわけ0~6ヶ月までの成長が、衝撃的で、この時期の赤ちゃんの生活がこれ程までに感動に満ち溢れ、生き生きとした表情を見せ、発見する喜びに積極的な態度を見せることに驚きました。ぼんやりしている時間など一瞬もなかったように思います。そんな時に本屋さんへ行くとリアルタイムに読みたい本と出合うもので、新潮文庫から出版されている「ここまできた新常識“赤ちゃん学って知ってますか?”」という本を見つけ、並行して読んでみました。そこには、アトリエ通信でもお伝えしたことのある赤ちゃん学会の小西教授やIQ・EQならぬPQの発見を世界にむけて発表した澤口教授、和久先生と対談本を出した汐見教授、「0歳児が言語を獲得する時」などの名著を残した正高教授など、一流の教授陣と、世界の研究室から届いた最先端の乳児の研究がわかりやすく報告されていました。
アトリエでも注文できるようにしようと思いますが、母親なら誰もが興味のある題材で、例えば、赤ちゃんの言語獲得のメカニズム(絵本をくり返し読んで)、外国語学習はいつから、テレビによる脳の発達への影響、母乳の大切さなど、あらゆる分野での研究が科学的立証をもとに書かれています。読んでいくうちに、真理先生の子育て日記の記録は、学者の目で書かれているか、母親の目で書かれているかの違いであり、内容はこの本と同じことがたくさん書かれていることに驚愕しました。
真理先生の子育て日記は、和久洋三の童具・哲学・アトリエの教育・山下先生の絵本子育ての実践の記録です。それはそのまま今日の科学的立証に裏づけされた世界最先端の研究結果と同じことがたくさんありました。アトリエのお母さん達もこの本を読まれたら、和久先生や山下先生がいつも言っていること、アトリエ通信で伝えていることと、同じことが書かれていることにびっくりされると思います。脳科学の研究がこれ程進み、赤ちゃんの教育への関心が高まったのは、ここ10年くらいのことですから、和久先生や山下先生が今の教育を確立された時には、科学的な立証はなかったはずです。それなのにすでに最先端の研究と同じことをもう随分前から確信し、お父さん・お母さん達に伝え続けていた和久先生や山下先生は本当にすごいと思いました。
山下先生は「まず心を育てないと何もはじまらない」とよく言っています。心や思いや愛という言葉は抽象的で理解しにくく、それよりも「これをすればIQが○○になる」とか「これをすればバイリンガルになる」とか、目に見える形を提示した方がわかりやすいのかもしれませんが、この本を読んでいると、どんな教育も、心が通い、愛がなければ成立してゆかないということは、科学的に基づいても立証されているようです。私もしばしば、アトリエの子ども達を見ていて、人間の思いとうのは、これ程までに能力を左右するものなのかと感じる体験を何度もしてきました。その度に、“自分を信じる心”自信をもつことは、自己肯定感につながり、それがあるかないかでは子どもの心に育ってゆくものが随分、違うものになってゆくことを感じさせられます。そしてそれを育てる源は愛情に他なりません。私は、一人でも多くの子ども達に豊かな子ども時代を過ごさせてあげたいと願いますが、私達の力不足もあり、この共育に出会える子ども達はほんのわずか。子どもの成長の場として、アトリエを選んで下さったお母さん達に感謝の思いと共にこの出会いを本物にしてゆきたいと思いました。
初期ローマ帝国に生きたユリアヌスは、哲学・文学の世界に親しみ、想像の世界で遊ぶことを知っていたおかげで、幽閉生活の中でも精神を傷つけずに生きることができました。(塩見七生著 ローマ人の物語より)。アメリカンインディアンは、大地の声を聞き、祖先の魂を信じ、豊かな心をもって生きたからこそ、虐げられた過酷な運命さえ、彼らから人間の誇りを奪うことはできなかったのです。(リトルトリーより)
今、この時代、これからの時代に私達が子ども達に伝えなければいけないことは、人間として生きる力、人間としての誇り、“自己肯定感”だと思います。何がなくとも、それだけは、どんな時代でも心豊かに生きてゆく為に、“本物の力”を身につけてあげたいと思います。親の心はそのまま子に伝わります。親の確信と信頼を子どもは感じとります。是非、この教育に確信をもって下さい。そして、今年も子ども達の心を見守り、親も子も講師も、共に育ってゆきましょう。
本年もよろしくお願い致します。
2011.1.(1) アトリエ講師 星野 由香